日本から出て10年目、今回は海外からみた日本についてお話しします。
「外国人風」という言葉に違和感
日本で美容師をしていたとき、よく耳にした言葉
「外国人風のパーマにしてください。」
「外国人みたいなカラーにしてください。」
皆さんはこれらを聞いてパッと意味がわかりますか?
おそらく日本で日本文化の中で育った人ならわかるのではないでしょうか?
私も当時は
「ふわふわっとしたゆるーい優しいウェーブにしたいんだろうな。」
「自然なS字ウェーブが欲しいんだろうな。」
「アッシュ系の赤みのないすき通った感じのミルクティーみたいな色にしたいんだろうな。」
と言葉で具体的に表すとこんな感じを想像していました。
一般的に日本で「外国人風」と言って伝わるこの言葉、
インスタグラムなどのSNSでまだ見かけますが、実はものすごく違和感を感じています。
「外国人風」の定義がイマイチ分からない
以前は私も勝手に「外国人風」なパーマやカラーを明るいブロンド、暗めのブロンドなど透き通ったような感じの茶色だったり、ふわふわっとした軽いウェーブのことを想像していましたが、日本人から見た外国人がみんな「外国人風」のカラーやパーマ(地毛がくせ毛)の髪の毛を持っているわけではないのです。
日本人の黒色よりも黒くて太い髪の毛の人もいるし、ジンジャーヘア(赤毛)といってオレンジ色の髪の人もいますし、誰もが癖があるのかと言ったら結構ストレートヘアの人もいれば、バネのようなクルクルしたくせ毛の人もいます。
日本人の髪は羨ましがられている!?
私が色々な国籍のお客さんと話しているときの事、
「日本人の髪は真っ直ぐでしっかりしていて羨ましい。なのにどうしてパーマなんてわざわざかけるの?」
と言われたことがあります。
カラーに関しては皆さんブリーチなどをしてブロンドの人も多いのですが、地毛のきれいなアッシュブラウンを真っ黒に染める人もいます。
皆さんが思っている「外国人」から見た日本人の髪(黒髪ストレート)は逆に彼女たちからは羨ましがられていたりするんですよ。
まだ私が日本に住んでいるとき、働いていた美容室で海外在住の日本人のお客様が何人かいらっしゃいました。
その方達に共通して言えることは、全員、黒髪のロングのストレート。
ある人は腰くらいまでの長さがありました。
(海外の美容室に行くのが不安という理由で、長いのもありましたが。。)
そして、この条件、海外ではかなりの確率で〇〇る条件でもあるのです。
感の言い方ならわかるかもしれませんが、これ、外国人男性からモテる条件でもあるんですよね。
だからと言って髪を長くしているのかどうかは別の話かもしれませんが。
見た目「外国人」みたいにならなくてもいい
海外に来て、自己肯定感が低かった私でも
「自分自身がそのままでいられることが楽で、頑張って「外国人風」にならなくても、ほかのだれかにならなくても、受け入れてもらえる。そのままでいいんだ。」
と少しだけ自信が持てるようになりました。
(単純に黒髪ストレートがモテるというのを知っただけです。)
だからと言ってカラーそのものを否定しているわけではありません。
最近のカラーは個性的で素敵ですよね。
最後に
パーマもカラーも流行りがあると思いますが、特にカラーはそういう「スタイル」として定着しつつあるので、もはや「外国人風」という言葉は使わなくてもいいんじゃないのかなと個人的に思っています。
日本人はそのままで美しい。日本に帰るたびに思います。
ほかのだれかにならなくてもいいんだということが伝えられたら嬉しいです。