ご飯、目玉焼き、レタス。
この献立をみてどう思いますか?
この献立、忙しい日のあり合わせメニューかもしくは日本人でも朝ごはんとして食べるか食べないか、とにかくなんの特別感のないメニューです。
実はこれ、あるオーストラリア人が1972年に日本に行った際のホテルの朝食のメニューだったんだそう。
外国人観光客にとって、こんなにもつまらない朝ごはんがあるだろうか?
そのオーストラリア人は「きっと私たちのために外国人向けにしてくれたんだと思うわ」なんて言っていました。
顔ではつまんない食事だったわ、と言っていました。
日本の朝ごはんといえば、炊きたてのあったかいご飯に生たまご、海苔、納豆、焼き魚、お味噌汁。
このあたりはかなり日本的な朝食だと言えるでしょう。
相手を思って出した朝食が、日本の文化を楽しみにしてきた旅行客にとってはありがた迷惑になっていたようです。
抹茶ラテにヨーグルト、アボカドエッグトースト(わたし流ブレッキー)
それからわたしは2005年にフランス、パリに研修旅行に行った時のことを思い出しました。
ホテルはオペラ座近くのかなり街中にあった古いヨーロッパって感じのホテルでした。
日本人の団体客が来るという情報がレストランに入っていたのでしょうね。
フランスのホテルの朝食はクロワッサンにバターやジャム、スクランブルエッグにコーヒーやオレンジジュース、ベーコンとかのイメージ。
クロックムッシュとかもありますかね。
パンはめちゃくちゃ美味しくて、クロワッサンにジャムはいくらでも食べられるくらいでした。
でもそこにお味噌汁が用意されていたのです。
興味本位で食べたのですが様子が変。
お味噌汁のなかに油が浮かんでいたのです。
油揚げとかの成分ではなさそうでした。
おそらくマッシュルームを油で炒めてお湯を注いでお味噌を溶かしたんだろうな、という感じ。
お出汁をとって野菜を煮たお味噌汁ではなく、お味噌スープって感じ。
私たちは5日しか泊まっていなかったのですが、毎日お味噌スープがありました。
レストランのシェフが気を遣ってアレンジしてくれてたんでしょう。
ある意味楽しめましたが、やっぱりフランスっぽい朝食が食べたかったですね。
食べもの以外の話だと、わたしのお店ではカットだけでなくシャンプーもするのですが、けっこうたくさんのお客さんが、襟足をすすぐ時に頭を持ち上げてくれます。
実際にあれ、逆効果なんですよね。
お客さんがみずから頭を持ち上げてしまうとシャワーから出た水がクビに入ってしまって、洋服を濡らしてしまいます。
お客さんが気を遣ってくれているのはうれしいのですが、シャンプーしてもらってる時は、気を使わずリラックスしていて欲しいのです。
せっかく相手のことを思ってした行動が、実は相手を思っていなかったなんて皮肉な話ですが、あり得ることなんですよね。
オージーのお客さんの「ご飯と目玉焼きとレタス」の話を聞いて、
気をつかいすぎるのも難しいと感じた事でした。
サービスってやりすぎはよくないのかもしれませんね。
みなさんはそういう経験をしたことありますか?