私には姪がふたりいます。
わたしが日本に帰国した時に子育ては奥が深く、難しいと思ったことがありました。
周りの友人や同僚達には子供がいて、彼女らと付き合っているうちに、その子供達が小さい時、トイレに行く時間すらないとか眠る時間がないとか、なんでも嫌がるとか、子育てって大変だね、と感じることがありました。
子供が大きくなるにつれ、今度は思春期で話さえ聞きてくれない、口答えする、なんだかうまく付き合えない、など自分にも覚えのある話をきいたりもしました。
ただこれらは聞いた話ばかり。
漠然と子育ての大変な部分の話を理解したようなつもりでいました。
ある時わたしが日本に帰った時の事です。
2人いる姪のうちの妹のほうが縄跳びの練習をしているところでした。
わたしがそれを見ていると、いままでできなかった技ができるようになったのです。
もちろん「やったね!できたね!」と褒めました。
30分ほどたった頃でしょうか?
わたしの注意は今度、姉の方に向けられました。
なぜか彼女が母親につきまといながら泣いていたのです。
ケンカしていたわけでもないのですが、彼女が泣いていた理由がじつはわたしにあると判明したのです。
わたしはちょっとショックでした。
話を聞くと、わたしが妹のことを姉の前で褒めたことが原因だというのです。
さらに詳しく説明すると、すでに難しい技ができている姉を褒めてあげなかったことがいけないと腹を立てて泣いていたようなのです。
わたしは頭の中が???マークでいっぱいになりました。
わたしはたまにしか帰らないので、そうやって姪や甥に会うことや勉強をみたり、何かを一緒にする事は彼らにとっては特別なことなんでしょう。
だからわたしに褒めらることも嬉しく思うのかも知れないし、褒められなかったから悲しかったのかもしれないし、単純に姉の方に注意を向けていなかったことが寂しかったのかも知れません。
子供にとって大人から注目されることは嬉しいこと、誰かが注目されていたら私も私も!となるのは当たり前なんでしょう。
この一件で子育ては逆の逆を読むような物、奥が深いなーと感じたのでした。
常に子供と一緒に生活している人はこんなこと日常茶飯事なんでしょうが、私にとって、その体験は貴重な経験になりました。
子供ができると学ぶことが沢山あると言うのは本当ですね。